2015年8月9日日曜日

《番外編》ルールを無効化する言葉遊び

言葉遊びは
例えば『笑点』のように
人を愉快にさせる
ものもありますが、
一方で自分の都合を
押し通すためだけに
行われる悪質な
言葉遊びもあります

こと法律に関しては
そういうことをすれば
法が意味を成さなく
なってしまいますね

今日は
国会で行われている
悪質な言葉遊びについて
ご紹介します


■運び屋に

2015/8/5
参院特別委員会で
白民主党議員が
『自衛隊による核ミサイルの輸送は可能か』
と問いただしたのに対し
中谷防衛相は
『法文上は排除していない』
と答弁しました

これは輸送に関しては
制限が無い法案である
という話なのですが、
このままでは
クラスター弾や劣化ウラン弾だけでなく
大量破壊兵器の運び屋も
させられてしまう
『可能性を残したまま』
法案が通ってしまうことになります

法律というものは
厳然としたルールとして
機能させなければならないため
『可能性を残したまま』
は問題です


■解釈

またこの時、
中谷防衛相は
核ミサイルが
『武器』か『弾薬』かの解釈に
『弾薬だ』という見解を示しました

唖然とする答弁なのですが、
何故こんな話が
出てくるのかというと
法案の『可能/不可能』の
線引きがあるからです

今回の安保法案で
輸送に関しては『武器』『弾薬』
どちらも可能とし、
提供に関しては
『武器』はNG
『弾薬』のみ可能とするそうです

そのため、
『弾薬』であれば提供も
可能となるのです


■あれもこれも

核ミサイルだけでは
ありません

2015/8/3の審議では
こんなこともありました
手榴弾は銃に装填する弾薬
では決してないのですが、
これも『弾薬だ』と言うのです

あれも弾薬、これも弾薬・・・
結局のところ、
『武器という解釈だと提供できない
 から弾薬という解釈にしておけば
 何でも提供できるね!』
ということです

これは悪質な言葉遊びです


■他にも

安保法案は
他にも言葉遊びがあります

2015/7/31 当サイト記事
『《番外編》国際感覚とは』
で紹介しましたが、
『武力行使と一体でない後方支援』
を行うと自民党は
説明しています

後方支援は国際的には
兵站であり
武力行使の範囲内なのですが、
これは
『武力行使だと憲法違反になるから
 【武力行使と一体でない】
 という言葉をくっつけておこう
 これで合憲だね!』
という
非常に悪質な言葉遊びです


■終わりに

自分の都合を
押し通すためだけに
行う言葉遊びは
しないように気をつけましょう

どうせ言葉遊びをするなら
人を笑顔にするための
洒落た言葉遊びができる
大人になりましょうね


ではまた!


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