2014年12月31日水曜日

《番外編》このライトノベルがすごい! 2015 今年を振り返ります!!

タイトル : このライトノベルがすごい! 2015
賞種   : ―
出版   : 宝島社
著者   : 『このライトノベルがすごい!』編集部
イラスト : (ぽんかん⑧)



今日のインプレダクションは毎年ランキングを出しているコレ!
今年を振り返り、来年を占う業界本です!


1100人強のアンケート!

イラストレーター特集に
随分力を入れていますね
第1位は昨年から引き続きアノ作品
アノ作品の作者インタビューは
割としっかりした考えも
語られていて良かったですね
『ランキングなんて飾りですよ!』
には噴いてしまったw
新人賞の一覧とか見てみると、
年の初めの方に発売されたものなんて
これ今年だったのか~とやや懐かしい
感じもしてしまう
そう思うと、年の前半と後半では
印象にどれだけ残っているか、で
差があるのではなかろうか
振り返る場合は半年ごとぐらいのサイクルの方が
良いのかもしれないですね


作家インタビュー

作者インタビューでは
裏サイドでの作家の置かれている
状況が垣間見えます!
『今の視聴者や読者はメンタル弱いから
辛いとか苦しいとかはちょっと・・・』
と言われることがあるようですね!
『圧倒的な優しい世界』は確かに
純エンタメなのかもしれません
でも、
現実から逃げるだけがエンタメでもないと思うのです
ホントのことも少しは書いた方が
臨場感が出て面白い時もあると思いますよ~!


座談会

ランキング座談会では
今の時代について話し合う感じが
面白かったですかね

ネット小説の影響で
いわゆる『なろう系』に流れる傾向とか、
知らない作品を手に取るというハードルが
高くなったとか
あとは『エスケヱプ・スピヰド』
じわじわ伸びてきているけど
そろそろ最終巻らしいですね
あれは個人的には
『面白いんだけど何かの作品の切り貼りに見える』
という感じだったのでハマらなかったのですが
学ラブ時代の終わりに差し掛かったなあという
硬派系作品として素晴らしいと思います!

私とかが推している『天鏡のアルデラミン』ですが、
刊行ペースの遅さが話題に上がっていました
今の時代は刊行ペースが速くないと
忘れられてしまうのだとか

結局クオリティの高い作品だと刊行ペースが遅く
なるのは必然で、
現状ではそれが収入に直結するから
作家もマトモな作品に挑戦しにくい
というイヤ~な空気が漂っているのでしょう・・・!
それよりは頭使わないお手軽ご都合に
走った方が収入になると・・・
ん~ここはレーベル側がきちんとフォローできるよう
な態勢を作ることが重要ではないかと思います
ただ作家を使い捨てにするという意識だけでは
業界として成熟していきませんからね!


新人賞について

新人賞ではweb受付が可能になった
ところも出てきたり、
『小説家になろう』と提携した賞も
出てきた
これに関しては時代の流れが速いですね~!
しかし前年で『極楽なドラゴンフライ』な感じの方が
危惧していた『焼き畑農業化』が
そのまま実現してしまっているわけで・・・
沢山のレーベルが節操無く群がっている状況は
いかがなものかと思いますよ!


ではでは、以上となります!
今年一年ありがとうございました!
来年も辛口ではあるけれど
面白い作品を発掘し
紹介していければと思います!

また来年も良い読書ライフを!!


2014年12月30日火曜日

オー・ドロボー!  6個星です!!

タイトル : オー・ドロボー! 1.怪盗淑女は恋きに盗む?
賞種   : 第26回夏期ファンタジア大賞・金賞
出版   : 富士見ファンタジア文庫
著者   : 岬 かつみ
イラスト : れい亜


今日のインプレダクションはコレ!
ドタバタラブコメモノです!


評価は
★★★★★★☆☆☆☆
6個星です!!


持ってけドロボー

泥棒の腕を競う大会があり、
ルパンの子孫と組んで出場するが――
大泥棒のドタバタラブコメ
普通かな
ルパンの子孫と誰かさんの子孫で
ラブコメするものです
ルパンの子孫が美少女お嬢様かぁ・・・
誰かさんの子孫の方は、
『あの作品』のような魅力と比べてしまうと
ちょっと厳しいかな
あくまで全てが幼い基準で
デフォルメされた、という感覚で
読むと良いかもしれません


今日の甘口!

・流れ
  【世界大泥棒選手権】
  それは世界中の有名な泥棒の
  子孫を集めその腕を競わせる大会
  日本代表の少年のもとに
  ルパンの子孫がやってきて、
  協力してほしいと言われる
  大会では世界の強豪たちと
  競いながら優勝を目指す・・・と言う流れ
・テイスト
  ルパンの子孫が緩くておっとり
  天然な感じなので、
  全体の雰囲気も緩いテイストと
  なっております
  まあ日常系とかが好きなら
  それなりにいけるかも?
・キャラ
  【十四代目】は主人公少年
  日本の大泥棒の子孫らしい
  サマにならないキザ?
  【アル】はヒロイン
  ルパンの子孫らしい
  巨乳美少女
・ふりがな
  まさか最後の『了』にふりがなで『りょう』って
  ふってあるとはw
  こんなの初めて見ました!w


今日の辛口!

・全体
  んールパンとか
  ゴ○○ンとか使うとやっぱり、ねえ・・・?
  比べちゃいけないと
  思ってはいても
  どうしても『あの作品』と比べてしまう
  これはしかたないかなw


以上、
ルパンの子孫がやってきた?!
ドタバタラブコメモノでした!


2014年12月29日月曜日

第20回電撃小説大賞 まとめます!

読了しましたので、まとめま~す!



第20回電撃小説大
応募総数:6554作品

◆――――――――――――――――――――――――――――――――◆
★★★★★★★★   大賞     ゼロから始める魔法の書
★★★★★★★★          博多豚骨ラーメンズ
★★★★★★★★★★ メ賞(注1) C.S.T. 情報通信保安庁警備部
★★★★★★★   特賞(注2) 水木しげ子さんと結ばれました
★★★★★★★★★★ M賞(注3) 給食争奪戦◆――――――――――――――――――――――――――――――――◆
(注1:メディアワークス文庫賞)
(注2:20回記念特別賞)
(注3:電撃文庫MAGAZINE賞)


ギンレイの【振り返りま賞!】

全体的に小さくまとまった回
という印象ですね
一部良作がありますが、
それ以外は無難な線を採用している感じです

でもまあ、とりあえず
学ラブ全盛期はきちんと脱出した
というラインナップですね!
やっぱりラノベとはいえ小説なので
中身があるものを読みたいですよね!

この中で特に注目したい作家は
『王手桂香取り!』の青葉優一
『給食争奪戦』のアズミ
でしょーか
両者とも中身重視の作家なので
今後に期待が持てます!



【選評スコープ!】

総評はちょっと見付けられなかった
ので割愛~


サッポロ無職グラフィティ  8個星です!!

タイトル : サッポロ無職グラフィティ
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 奈坂秋吾
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
日常系作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


みんな集まれ~

何でも屋に加わったが、
初めての仕事で――
愉快な仲間の日常系
けっこう面白かった
何でも屋のリーダーが豪快で
ハチャメチャな性格なので、
そのキャラクター性で
物語を引っ張っていく感じですね
ハロワ通いで連敗更新中の
疲れた感じと
電車の落書き集団の一味への潜入捜査、
そして潜入中に疑われてピンチ
みたいな緩いコメディタッチが
一冊に収まっています
キレイごとだけじゃやっていけないところに
『清掃』の仕事を持ってきているのが
アクセントですね


今日の甘口!

・流れ
  『何でも屋 ベストファイブ』
  そこは知人の立ち上げた会社だった
  最初の仕事は電車の落書きが
  頻発しているらしく、その清掃
  しかも、落書き犯を捕まえよう
  という話になる
  情報を集めるうち、
  落書き犯グループの存在が浮かび上がる
  そこへ潜入してみる・・・という流れ
・テイスト
  キャラ造形や展開、
  表現などバランスが良く、
  濃くも薄くも無い広い層に
  訴求できそうなテイストだと思います
  それでいてエンタメでありながら
  少しだけ風刺のように社会派でもある、
  というなかなかの按配ではないでしょーか
・キャラ
  【万里】は主人公青年
  普通系
  【桑馬】は『何でも屋 ベストファイブ』の発起人
  豪快でハチャメチャな性格
  【森守】はメンバーの一人
  チンピラ顔だけど顔と性格が合ってない
  【篠江】もメンバーノ一人
  オカマだけど恋愛としては女性が好き
・表現
  主人公が面接に行った時、
  面接官からどうしてウチを受けたのか
  というありきたりな質問をされます
  それに対し『生活できるだけの給与がもらえるから』
  とはっきり答えます
  すると面接官は『それだけ?』と聞いてくるのですが
  契約社員の応募者にどんな期待をしているんだ、
  と主人公は思うわけですw
  ええ、全くその通りです!w
  面接官という立場になったりすると、
  得意気になって『厳選してやるぜ』って気に
  なっちゃうんですよね
  お前にそれだけの目利きの自信が
  あるのかよって話なんですけどねーw


今日の辛口!

・全体
  バランスは良いと思います
  ただちょっとパンチが足りない
  気もしたかな?


以上、
何でも屋の?!
日常系作品でした!


2014年12月28日日曜日

放課後のフェアリーテイル  6個星です!!

タイトル : 放課後のフェアリーテイル ぼくと自転車の魔法使い
賞種   : ―
出版   : 電撃文庫
著者   : 杉原 智則
イラスト : 足立 巡


今日のインプレダクションはコレ!
日常+ファンタジーモノです!


評価は
★★★★★★☆☆☆☆
6個星です!!


幻想のなかで

妖精の国に迷い込んだ少年
そこで出会ったのは――
メルヘンな日常+ファンタジー
ちょっ・・・と微妙かな
妖精さんのいる童話の国に
迷い込んでしまうような感じ
ふわふわした児童書みたいな
感じで楽しめれば良いのでは
文字がぎちぎちで、
ハマればどっぷり浸かれるのかも
日常描写が入念な幻想のお話です


今日の甘口!

・流れ
  妖精の飛び回る場所【マ・ウアー=コギト】
  特定の場所で子供が死ぬと、
  妖精としてそこへ行けるらしい
  ある日少年は公園に行くと、
  死んでいないのに【マ・ウアー=コギト】
  に迷い込んでしまう
  しかもどうやら
  少年は忘れているだけで、
  本当は色々知っているらしい
  思い出しながら、
  妖精の国と徐々に関わっていく・・・という流れ
・テイスト
  中学生と、過去の回想では小学生
  の語りなので、
  幼少期という雰囲気を
  前面に押し出しています
  日常描写が長いので
  そういったものが好きな人向けですかねー
・キャラ
  【ぼく】は主人公少年
  没個性系
  【コノハ】は妖精の国で出会った少女
  妖精の女王の御遣いらしい
  【神永くん】は小学校時代のクラスメイト
  妖精の国のことを教えてくれた


今日の辛口!

・展開
  結局何をするのかっていうのが
  なかなか出てこないので
  個人的には集中力が
  続かなかったかな
  だらだらが好きな人向けかも~


以上、
妖精の国の?!
日常+ファンタジーモノでした!


2014年12月27日土曜日

銀麗弓姫と甘くない魔法  8個星です!!

タイトル : 銀麗弓姫と甘くない魔法
賞種   : ―
出版   : スーパーダッシュ文庫
著者   : 神秋 昌史
イラスト : 平賀 まつり


今日のインプレダクションはコレ!
ファンタジーエロコメ作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


甘き導き

王国の危機、それは果物が
甘くなくなってしまったからで――
ライトなファンタジーエロコメ
割と面白かった
コメディ部分が笑えたので
軽い気持ちでさくっと読めた
キャラの壊れっぷりが面白い
クッキィ・・・と独り言言って
目を血走らせて武器を振るう幼女は
イッちゃってる感がハンパなかった
美青年が出てくるとホモォ展開になっちゃうし
全体的に壊れてますねw


今日の甘口!

・流れ
  甘いものを食べないと
  魔力が回復できない世界
  その中のとある領地で、
  リンゴやバナナなど果物が
  甘くないという報告が
  続々とあがってきてしまった
  その原因はどこか・・・
  隣の魔女の領地に原因が
  あるのかもしれないということになる
  しかし調査の前に、
  モンスターが襲撃してきたりして
  国が混乱する・・・という流れ
・テイスト
  甘味が無いと魔力が回復できないとか
  魔法を使うと甘い匂いが漂うとか
  そんな不思議設定が中心で
  独特のワールドを展開しています
  エロコメとしても何と言うか、
  後半に向けて徐々にエロ濃度を
  上げていく感じですね
・キャラ
  【ジア】は主人公
  面倒見が良い系男子
  【メイリー】はお姫様
  やんちゃで奔放な性格
  【ミレッタ】は司教の女性
  巨乳ちゃん
  【ハーシェア】は兵隊の女性
  幼女っ娘
・構成
  エロコメですが
  不自然で歪んだエロ展開じゃないのが良いですね
  それから序盤はほどほど、
  後半に向けて詰め込んでいく
  やり方なので嫌な気にはなりませんでした
  コメディもなかなか良かったので
  特定層以外でもそれなりに
  楽しめるように描けているのでは~


今日の辛口!

・挿絵
  63ページの挿絵の位置が
  間違ってないか・・・?
  なんか10ページ以上適切な位置から
  離れてた気がするんだけど・・・


以上、
甘味が必須な?!
ファンタジーエロコメ作品でした!


2014年12月26日金曜日

万能鑑定士Qの短編集1  読みました!!

タイトル : 万能鑑定士Qの短編集Ⅰ
賞種   : ―
出版   : 角川文庫
著者   : 松岡 圭祐
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
事件簿作品です!


多くの出会い

莉子が質屋に出向してきた
そこで繰り広げられる攻防は――
鑑定眼の光る事件簿
これも面白かったです!
短編集ということで
サクっと区切りがつきますので
毎日少しずつ読みたい
という場合に良いかもしれません
小笠原君が高額な物を質屋に持ってきたり、
その両親が莉子が対面したりと
新たな情報も出てきて良かったです


今日の甘口!

・流れ
  代官山の質屋に
  招かれた万能鑑定士
  そこでは色んな物品が
  鑑定待ちとなっていた
  その中で、質屋としては本物と
  思っていた物が実は偽物
  という『超スーパーコピー』が
  発見される
  それを持ち込んだ輩はその後も
  次々本物と区別のつきづらい
  物を持ち込んでくるが、
  その意図はなんだろうか・・・という流れ

  その他短編が収録されています
・テイスト
  短編集というだけあって
  1つの事件が解決するのは早く
  サクっと読める感じですね
  毎日少しずつ読みたい人に
  オススメかも!
・キャラ
  【凜田 莉子】は万能鑑定士
  クールな美人の外見だけど感受性が強く素直
  鑑定能力を活かし事件を解決する
  【香河崎 慧】は質屋店主
  高慢で商魂たくましい
  【駒澤 直哉】は質屋の従業員
  香河崎を叔父に持つ
  女性のハートを掴むイケてる男
  【丹波 彰】は敵役
  次々偽物を持ち込んで鑑定をさせてくる

  他多数、小笠原君も出てきます!
・前振り
  短編だからか、
  前振りがはっきりしているのが
  特徴ですかね
  質屋が高額品を預かる時
  『保管室は施錠もしてるし廊下に防犯カメラもあるから安心だね』
  っていう感じで、
  ああこれは盗まれる前振りかなw
  と、作者と読み手の約束事で『さぁここから始まりますよ』
  という合図に見えて面白いです


今日の辛口!

・特に無し!
  突っ込みたいところは
  特にありませんでした!
  毎度楽しませてくれるシリーズです


以上、
質屋に招かれた?!
事件簿作品でした!


2014年12月25日木曜日

未来線上のアリア  7個星です!!

タイトル : 未来線上のアリア
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 綾崎隼
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
サバイバルゲームモノです!


評価は
★★★★★★★☆☆☆
7個星です!!


ただ彼女のために

宇宙艦で酸素(の代替物)が失われていき、
人減らしが始まるが――
未来で起こるサバイバルゲーム
それなりかな
やや中二を盛り込んだ作りですね
集団の中から二人、
犠牲者を出さなければならない
限定された空間で、
死の危険が迫ってくる中で、
繰り広げられる人間模様
現実と理想の対比に偽装した
恋の駆け引きって感じでしょーか


今日の甘口!

・流れ
  新しい惑星に移住に行く途中
  宇宙船でコールドスリープから
  目覚めたのが何人かいた
  あと何日かで惑星に到着するけど
  問題が発生
  何かの原因で酸素(の代替物)の供給が
  ストップしてしまった
  目覚めた人間のうち二人が死亡すれば
  惑星まで辿り着けるという
  さぁ投票で誰を切り捨てるか
  決めようか・・・という流れ
・テイスト
  『新時代の恋愛ミステリー』
  という売り文句ですが
  ミステリとしては弱いです
  執念的な、妄執的な恋愛小説
  として読めば良いかもしれません~
・キャラ
  【リブカ】は主人公青年で医師
  二人を犠牲にせずみんなで
  生き残ろうという言葉を吐くが、
  そんなの嘘で文部関係の女性が
  犠牲にならないようにしたいだけの偽善者
  【ラヴェンダー】は科学者の女性
  性格は非常にキツイが優秀
  現実的な思考でさっさと二人の
  犠牲者を選ぼうとする
  【アリア】は文部関係の女性
  リブカが好意を寄せている

今日の辛口!

・表現
  好きな人のためだったら
  悪にでもなってやる!
  とか書いておけばとりあえず
  売れるってことなんですかね
  好きな女のために何人も死なせる
  という、究極のところ
  犯罪者の独りよがりを熱心に
  描いただけなんだけど
  どういう反響があるのか気になるところですw
  事件モノで『犯人にどういう悲惨な過去があっても犯罪はいけない』
  という感想が寄せられることが多いですが
  こうした恋のためってものにも
  同じ反応をするのか気になりますね~


以上、
誰を切り捨てるか、の?!
サバイバルゲームモノでした!


2014年12月24日水曜日

仏教学校へようこそ  8個星です!!

タイトル : 仏教学校へようこそ
賞種   : ―
出版   : HJ文庫
著者   : わかつきひかる
イラスト : 犬江しんすけ


今日のインプレダクションはコレ!
学園ラブコメ? 作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


分からない世界

先生が坊主という高校に入り、
色々な生徒達と出会うが――
変り種の学園ラブコメ
それなりに面白かった
仏教という言葉と表紙の女の子の
けしからん巨乳に
何ともギャップがある一冊
知らないことがいっぱい出てきて
どちらかというと『へえ~』とか
『ほお~』とかいう感じ
華道・茶道・薙刀とか関係あったんだな~とか
住職がベンツ乗ってるとかw
主人公の周囲にしっかりした性格の
キャラが多いのもなかなか見かけない
感じで良かったかも


今日の甘口!

・流れ
  滑り止めすら落ちてしまった少年が
  入った高校は仏像の前で入学式をやったり
  先生は坊主だったりするところだった
  普通科でも一年生の時は
  仏教学とかやるらしく、
  困惑する少年
  そして、そこでは華道の家元の娘が
  華道部復活を目指していて、
  なりゆきでそれを手伝うことになる・・・という流れ
・テイスト
  仏教を題材にしているという
  変り種ですね
  専門用語が沢山出てきますが、
  その度に解説してくれます
  無宗教な主人公が最初は
  仏教の教えとかにぐえ~となりますが、
  他の学校の生徒達にひやかされるとムッとしたり
  そんな心境の変化も出てきたりします
・キャラ
  【大和】は主人公少年
  本人は無宗教だが
  仏教高校に来てしまった
  【亜由子】は幼馴染少女
  幽霊が視えるらしい
  大和が困っていると気にかけて
  くれたり色々教えてくれたりする
・人として
  多分、この作者さんは
  本当に優しい人と会った
  ことがあるのだと思います
  仏教関係あるなしに関わらずね
  WIN-WINの関係を盛り込むのは良いですね
  自分に有益な相手にしか優しくできない
  人間は本当に優しい人間ではありません
  『本当に優しい人間なんていない』って
  斜に構えている人は
  優しい人間が自分の周囲にいないだけ、
  というか気付かなかったのかもしれません
  よく見てみれば
  こんな社会でも少ないながら優しい人って
  いるんだなあって分かりますよ~

今日の辛口!

・チャレンジブル
  私も無宗教なので
  小説で宗教色出して大丈夫なんだろうかと
  題名見ただけでヒヤヒヤしました
  でもそんなヒヤヒヤするぐらい
  HJ文庫ってチャレンジ精神に溢れてますねw


以上、
変り種の?!
学園ラブコメ? 作品でした!


2014年12月23日火曜日

蒲生邸事件3  読みました!!

タイトル : 蒲生邸事件3
賞種   : ―
出版   : 大活字文庫
著者   : 宮部 みゆき
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
日常+ファンタジー作品です!


事件の影


降り立った場所が火の海で

急遽引き返すことに――
時間旅行の日常+ファンタジー
なかなか良いですね~
主人公の意識がうじうじから
ちょっと変化してきた感じ
衝撃体験により変わったということかな
二・二六事件の中で蒲生邸でも
動きが出始める
未来で知った蒲生大将の自決が、
蒲生邸で過ごしてみると何だか
不自然というのがだんだん事件っぽく
なってきましたね


今日の甘口!


・流れ

  2巻でジャンプし、現代に
  帰るはずだった
  しかし、辿り着いてしまったのは
  空襲を受けている真っ最中
  戦争末期だった
  急いでもう一度ジャンプし、
  二・二六事件の時に戻るも、
  時間旅行者は倒れてしまう
  蒲生邸では主人の自決が発生し、
  家族の微妙な思惑が見えてくるが・・・という流れ
・テイスト
  ストーリーがだんだん動いてきて、
  出会った人、出会った事象の
  影響を受け主人公に
  変化が表れてきた、
  ということが描かれています
  蒲生邸の人々との関わりも出てきて、
  それぞれの思惑とかも気になる感じですね
・キャラ
  【孝史】は主人公少年
  あまり人の話を聞かないで
  突っ走り、周囲に迷惑をかけるタイプ
  痛い目を見て少し反省が・・・?
  【平田】は時間旅行者
  力の使いすぎで倒れてしまった
・分冊なので
  6分冊の3巻でついに
  動き出してきた! って感じです
  速攻で楽しみたいという人には
  一冊だけで読めるバージョンも
  出版されているみたいなので、
  そちらが良いかもしれません~


今日の辛口!


・特に無し!

  突っ込みたいところは
  特にありませんでした!
  これからの展開が楽しみです


以上、

辿り着いてしまったのは・・・な?!
日常+ファンタジー作品でした!


2014年12月22日月曜日

恋色テーマパークの7日間  8個星です!!

タイトル : 恋色テーマパークの7日間
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 蒼木ゆう
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
不思議系作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


恋色観覧車

遊園地【セブンス・エデン】
『もう一つの』【セブンス・エデン】とは――
クイズに挑戦する不思議系
そこそこ良いんじゃないでしょーか
限定された空間に何人か押し込め、
何かのお題を与えて
そこで人間模様を展開させるというものですね
こういったものをやりますよ~
という最初の説明は駆け足ですが、
そこはお約束で分かるでしょ? っていう
ことなのかな
穏やかでやわらかな表現で、
女性的な文章という感じ
遊園地でクイズに挑戦という平和な作りで
読みやすいと思いますよ~


今日の甘口!

・流れ
  遊園地【セブンス・エデン】で
  観覧車に乗っていたら、
  おかしなことになった。
  観覧車から降りると、
  園内から人の気配が消えてしまったのだ
  でも、いくらかの人は残っていて
  ここは【セブンス・エデン】だけど
  普通の場所じゃない(別次元とかそんなイメージ)
  なのだと教えてくれる
  そこではクイズに正解すると、
  元の場所へ帰してくれるのだという
  出会ったいくらかの人達と
  共にクイズの正解を目指す・・・という流れ
・テイスト
  サバイバルな感じでなく、
  平和な感じです
  記憶を失っている設定なので、
  最後にどう明かされるのかな~と
  楽しんで読むことができると思います
・キャラ
  【七星 翔】は主人公青年
  友達からはお節介と言われているらしい
  【耶麻 葵】は七星と同時期にやってきた女性
  一個年上みたい
・あとがき
  作者のあとがきで
  うっかりするとクローズド・サークルの
  おどろおどろしいものに
  陥りそうになって大変だった
  みたいなことが書いてあるので、
  やはり平和な楽しい雰囲気に
  するのは苦労したようですねw


今日の辛口!

・全体
  イメージや構想・表現は
  それなりに良いんじゃないでしょうか~
  あとは見せ方とか、慣れとかで
  もっと今後良くなっていくかも


以上、
クイズの正解を目指す?!
不思議系作品でした!


2014年12月21日日曜日

know  読みました!!

タイトル : know
賞種   : ―
出版   : ハヤカワ文庫JA
著者   : 野崎 まど
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
SF作品です!


知ル

失踪した恩師
その目的とはいったい――
情報化社会のSF
凄く面白かった!
超情報化社会というとああそれね
という感じの世界なんだけど、
現代を色濃く反映したような
システムになっているのが特徴かな
未来でも相変わらずかよって苦笑してしまう
中盤以降で話が動き出してからが面白く、
加速していく感じです
知識欲の不思議な一冊
誰にも平等に訪れる事象の、先を求めて・・・


今日の甘口!

・流れ
  超情報化した社会は
  生活に関するあらゆる素材が
  人々の情報を際限なく取り続ける
  プライベートも全て
  その情報は格差制度によって
  取得できる範囲も護られる範囲も変わる
  そんなシステムを作った人を
  恩師に持つ青年がいた
  何故か失踪してしまった恩師
  システムのソースコードを追って
  いる内に暗号が浮かび上がり、
  それに指定された場所に行くと
  恩師と再会できた
  彼はいったい何故失踪したのか・・・という流れ
・テイスト
  サイバーで政府側の人間を
  主人公とした感じですね
  ただ『攻殻機動隊』のように武力制圧を
  する組織でなく
  完全な役人作業です
・キャラ
  【御野】は主人公青年
  情報関係のために設置された情報庁の官僚
  失望系男子でヤケ気味
  【道終】は大学教授
  失踪してしまい、現在は不明
  【知ル】は道終の娘
  父から重大なものを託されているらしい
・衆愚政治
  プライベートまで全ての情報が
  取得され、
  それが官僚の一部なら閲覧できてしまい
  一般人には制限がかけられる、
  という徹底管理された社会が
  描かれています
  特権階級がいつまでも貴族で
  いられるように徹底管理し、
  国民には都合の良い情報だけを流し
  改革を諦めさせ選挙から遠ざける・・・
  モノを考えなくなり、
  お上に従うだけの家畜化された国民が
  何故か政治発言をネットで繰り返す
  という現代の衆愚政治の延長線上に
  あるようなものでしょうかね
  とはいえ、そこら辺は抜きにしても
  なかなか楽しめると思います!


今日の辛口!

・特に無し!
  突っ込みたいところは
  特にありませんでした!
  ハヤカワJAはラノベに分類するか
  迷いましたが、一応ラノベ以外の方に
  分類しておこ~と思います


以上、
何故失踪したのか・・・の?!
日常系作品でした!


2014年12月20日土曜日

わたしを追いかけて  10個星です!!

タイトル : わたしを追いかけて
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 高村 透
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
日常系作品です!


評価は
★★★★★★★★★★
10個星です!!


万華鏡

【尊厳死】法の成立
それと向き合う人々は――
終末や最期と向き合う日常系
これは凄く良かったです
根底は『言葉』に感じられる
何もかもが上辺だけの家族
そこで直面する【尊厳死】
そして日本の医療は
責任問題にならないよう
生きさせねばならない
それから行政と医師会の利害
全体的にやんわりとですが
ありのままを書いてあるので
すっと入ってくるかも
母親のあけすけな浅ましさとか
思わず苦笑してしまいますw


今日の甘口!

・流れ
  倒れた父に渡された【尊厳カード】
  それは万一の時のために
  尊厳死をするかしないかを
  記しておくもの
  最初の説明では癌だけど
  手術は成功するだろうし
  問題ないというものだった
  でも状況が変わり、もう進行して
  しまっていて手の施しようがなくなってしまう
  父に迫られる『はい/いいえ』
  取り乱した父はなかなか
  意思の表明をしようとしない・・・という流れ
・テイスト
  医療です、尊厳死です
  まずはとある家族が尊厳死に向き合った
  というお話
  それから尊厳死というものが
  メディアに中途半端に取り上げられた
  せいで国民の認識も甘いというところ
  物語だけでなく勉強にもなりますw
  また、短編形式である家族のお話が
  終わるとまた別の・・・となるので
  複数のストーリーを味わうことができますよ
・キャラ
  【明日香】は目立たない女性
  主体性が無く状況依存が強い
  【洋一】は明日香の父
  倒れて入院、癌を患っている
  【美和子】は母
  既に不義理もあり
  義務的に見舞いに来るだけ
  (でも洋一の方も不義理があるのでお互いかよ!な関係)
  【宮田】はソーシャルワーカー
  病院の色んな部分を見てきた
  尊厳死について色々考えている

  その他短編ごとに登場人物が出てきます
・気に入った言葉
  倦んだ生活の飽和のうえににあぐらをかき、
  主体的であろうとせず手近な者や状況に依存して
  均衡を保たせようとする
  これはまこと仮初である
  (倦む = どうしようもなくなる、あぐねる、もてあます)
・表現
  人間の浅ましさもやんわりとですが
  ありのままに書いてあるのが良いですねー
  そしてその上で、
  捻くれて本当のことに目を向ける人をディスったり
  とかしていないのも良いです
  ありがちな作品だと
  世の中キレイごとだけじゃないんだよフッ・・・(髪をかきあげながら)
  みたいなのとか
  汚い自分を正当化するために
  『改善しようとする人』をやたらとディスるんですよね
  本作はそうした捻くれが無いのが良いです


今日の辛口!

・特に無し!
  突っ込みたいところは
  特にありませんでした!
  こういう感じの作品が
  もっと増えてくれると良いと思います~


以上、
『はい/いいえ』の?!
日常系作品でした!


2014年12月19日金曜日

ファタモルガーナの館  8個星です!!

タイトル : ファタモルガーナの館 あなたの原典に至る物語Ⅰ
賞種   : ―
出版   : GA文庫
著者   : 縹 けいか
イラスト : 靄太郎


今日のインプレダクションはコレ!
不思議系作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


この扉のお話

貴族として将来を考え始めた時期
一人の美女が侍女としてやってきて――
話が移り変わる不思議系
それなりかな
あとがきから思うに、
ちょっとした変態性が作品に
滲み出ている気がしますw
貴族生活では妹の壊れっぷりはなかなかでした
その後はがらりと変わって獣の話・・・という感じで
短編の連なりみたいな
流れですかね


今日の甘口!

・流れ
  気がつくとそばには女中がいた
  自分は死者でちゃんとした形にも
  なっていない影の状態
  女中が言うには屋敷の中に
  記憶があるという
  死者は何も覚えていないので、
  その記憶に触れることにした
  記憶が再生されると、貴族の息子として
  生活していた
  ある日やってきた白い髪の侍女に
  一目惚れしてしまう
  でもそうすると妹が拗ねてしまう・・・という流れ
・テイスト
  中世貴族といった雰囲気が
  展開され、華やかな世界が広がります
  そこで展開されるちょっとした
  ラブコメで侍女に恋したけど
  妹に邪魔されるとかが微笑ましいです
・キャラ
  【メル】は主人公少年
  ローズ家という貴族の息子
  【ネリー】は妹
  高飛車で活発な感じの女の子
  【白い髪の侍女】は謎な女の子
  赤い瞳でとても美人
  でも経歴とかは謎

  他多数という感じで短編ごとに切り替わりますが
  何故か語り部の侍女だけは
  同じように出てきます
・壊れ方
  妹は最初、白い髪の侍女に兄を
  取られて拗ねているだけですが
  そこからの壊れ方というか、
  まあ昨今奇言奇行(変態性)=キャラ立ち
  みたいな風潮がありますからね、
  ヤンデレとか好きなら気に入るかもしれません


今日の辛口!

・全体
  良いんじゃないかなとは思います
  あとは趣味の問題かな~
  この世界に引き込まれれば
  ハマるかも?


以上、
記憶が再生する?!
不思議系作品でした!


2014年12月18日木曜日

異世界魔法は遅れてる!  5個星です!!

タイトル : 異世界魔法は遅れてる! 1
賞種   : ―
出版   : オーバーラップ文庫
著者   : 樋辻 臥命
イラスト : himesuz


今日のインプレダクションはコレ!
異世界召喚モノです!


評価は
★★★★★☆☆☆☆☆
5個星です!!


悪態を忘れないのが

異世界に呼ばれました
帰りたいけど帰れなくて――
冷めた系の異世界召喚モノ
厳しいかな
名前の付け方とか中二だな~と
思ったら作者の自己紹介に
書いてあったw
斜に構えるフッ・・・な感じは高二も
入ったハイブリッドなのでは
似たような作品群とどういった
差を付けられるか、
が悩ましいところだと思う


今日の甘口!

・流れ
  異世界召喚で
  知らない世界に飛ばされて
  しまった三人
  その内一人だけが勇者で、
  他の二人は間違って
  召喚されてしまった
  勇者ともう一人は魔王討伐に賛成、
  でも一人の少年は拒絶、
  さっさと元の世界に帰せと言う
  しかし元の世界に帰す
  方法が存在しないらしく、
  少年は自分で方法を考える・・・という流れ
・テイスト
  まあ異世界に召喚
  されちゃったけどやる気ないよ
  という系統ですね
  主人公とその友達で対称的な
  キャラを配置し、
  対比を描いています
・キャラ
  【八鍵 水明】は主人公少年
  裏の世界で生きてきた魔術師(笑)みたい
  卑屈ですぐに他人にくってかかる性格
  【黎二】は友達
  イケメンで勇者
  水明とは反対の性格
  【フェルメニア】はヒロイン
  魔法使えるけどおっちょこちょい?


今日の辛口!

・表現
  この手の作品では
  冷めた目で周囲を見つめて
  話すと頻繁にくってかかる
  というのがテンプレですね
  それが『普通』であり『いいもの』
  として描き、
  そうでない『正義感』とかを『悪いもの』
  という位置付けにしています
  そして主人公がどんなにダダをこねて
  ブーブー言っても状況が
  勝手に好転していく、と・・・
  気は済みましたか? としか言えないですな!w


以上、
三人呼ばれた?!
異世界召喚モノでした!


2014年12月17日水曜日

不完全ナックル2  9個星です!!

タイトル : 不完全ナックル2
賞種   : ―
出版   : メディアワークス文庫
著者   : 十階堂一系
イラスト : ―


今日のインプレダクションはコレ!
学園青春作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


未知の色

昇級試験を目指し始めた空手部
しかし部の崩壊を目論む者達が――
空手の学園青春
今回も面白かった!
会話も地文も読んでいて楽しい
空手部のブレーンが
引き抜きにあい、
過去関わっていた野球のメンバーと再会する
でも過去のメンバーたちには悪いけど
応じられない・・・というような苦悩があったり、
『男からの誘い』だからとみんなで
尾行したりといった様子が
活き活きと描かれています


今日の甘口!

・流れ
  空手の大会で優勝したことで
  学校内で話題になり始めた空手部
  メンバーの昇級試験を
  考え始めたが、
  練習場所を他の部から貸して
  もらうためにお願いして回るも
  なかなか空けてもらえない
  そんな中、
  卓球部は上から練習場所を
  空手部に分け与えるように言われてしまい、
  それなら空手部を同好会に
  格下げさせてしまえ~と
  部員離れを画策
  ターゲットになったのは空手部のブレーンで
  過去野球のマネージャーしてた経験から
  野球に移らせてしまおうとする
  どうなる空手部・・・という流れ
・テイスト
  部の存続の危機というお題です
  部活ものでは定番ですかね
  それによる心理描写とか、
  あとはみんなのワイワイを
  見るだけでも楽しいですよ
・キャラ
  【京歌】は空手経験者で超強い
  ヤンチャな思考回路だけど
  不良まではいかない感じ
  【咲来】は空手部ブレーン
  中学では野球マネージャーだった
  外見はクールで性格は軍人ぽい
  【梢】は部員
  軽いノリで元気
  【裕子】も部員
  見た目はヤンキーだけど良い娘
  【友子】は部長
  みんなの中で一番運動ができないけど
  頑張り屋さん


今日の辛口!

・キャラ
  新たに出てきた卓球部の面々は
  笑いすぎキャラとか
  ~~ですわ!のお嬢様キャラとか
  味付けが濃すぎる
  メディアワークス文庫では
  それはしなくていいのでは・・・


以上、
どうなる空手部、な?!
学園青春作品でした!


2014年12月16日火曜日

蒼井葉留の正しい日本語  6個星です!!

タイトル : 蒼井葉留の正しい日本語
賞種   : ―
出版   : 富士見ファンタジア文庫
著者   : 竹岡 葉月
イラスト : タケオカ ミホ


今日のインプレダクションはコレ!
学園青春モノです!


評価は
★★★★★★☆☆☆☆
6個星です!!


日本語オタク

始まった寮生活
そこの生徒達は――
先輩の恋路を応援する学園青春
普通かな
ゆるゆるとした恋愛を
楽しみたいなら良いと思う
中二の傷を広げるキャラや
正しい日本語を愛するキャラ、
猟奇殺人事件系を愛するキャラ
とかが出てきます


今日の甘口!

・流れ
  これから高校に入学する少年
  入寮するために学生寮にやってきた
  もう一人新入生で女の子も
  寮にやってきた
  その女の子は正しい日本語が
  大好きで間違った用法の
  日本語を見つけたりすると
  思わず訂正してしまう
  そして寮にいる先輩女子で、
  先生に恋しているという人の
  手助けをし始める・・・という流れ
・テイスト
  女性作家と思われる
  恋が主体のストーリーです
  主人公とヒロインでなく
  先輩女子の恋路を応援っていうのが
  王道からそれていますが、
  応援している内に主人公とヒロイン
  がどうなるのかなっていう楽しみもありますかね
・キャラ
  【久坂 縁】は主人公少年
  アニメとかのオタク
  【蒼井 葉留】は同学年女子
  辞書が大好きで日本語が
  正しく使われていないと
  思わず訂正したくなる
・表現
  この業界では
  正しい日本語を持ち出すのは珍しいかも
  例えば
  『爆笑は大勢でどっといっせいに笑うこと。一人ではできない』
  とかね
  『爆笑』ってそこかしこで使われているけど
  意味分かってる人の方が少ないですよね
  『のたまう』とかも辞書引いて
  みたらびっくりしますよ


今日の辛口!

・進行
  入寮してきたその日だけで
  100ページくらい使ってる・・・
  結局何をやりたいのか、
  をもう少し早めに提示してほしいかなー
  でも最近って特に何もしない
  だらだらを書くのが流行なんですよね


以上、
正しい日本語の?!
学園青春モノでした!


2014年12月15日月曜日

蒲生邸事件2  読みました!!

タイトル : 蒲生邸事件2
賞種   : ―
出版   : 大活字文庫
著者   : 宮部 みゆき
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
ファンタジー作品です!


失敗

やってきた蒲生邸
そこで見たものは――
時間旅行のファンタジー
けっこう面白かった!
現代とのギャップを入念に描いた
ところが今回の特徴かな
主人公の幼さがどうも
周囲を面倒に巻き込んでしまう様子
歴史がどうあっても一つ一つの事象に
向かって進んで行くというのは
なかなかもどかしい設定を
思いついたな~というところ
終わりでは蒲生邸が大変なことになってて衝撃を受けた


今日の甘口!

・流れ
  二・二六事件当時の蒲生邸へ
  時間旅行でやってきた少年
  時間旅行能力を持つ男からは
  部屋から出ないように注意されるが、
  少年は好奇心や疑いを持って
  動き回る
  本当にここは過去なのか、
  確証を得たい・・・という流れ
・テイスト
  今回は過去にやってきたけど、
  それって本当? 舞台セットで
  騙しているんじゃないの?
  みたいな疑いを持ち、
  本当に過去かどうかを確かめて
  みようというテイストです
  主人公がそうして動き回ることで
  過去を一層印象付ける回になってますね
・キャラ
  【孝史】は主人公少年
  卑屈であまり頭がよくない
  【平田】は時間旅行能力者
  偽名であり、本名は別にあるらしい
  いつも暗い雰囲気を纏っている
  【ふき】は蒲生邸の女中
  美人で気が利く
・表現
  過去を印象付けるために
  色々と描いてあるけど、
  例えばトイレとか
  蒲生邸では和式しかない
  だから主人公はレバーを引く
  こともないところにすっきりしない
  感想を持ったりします
  そういう所にああ過去なんだねっていう
  感触が読み手にも伝わってくるというか
  日常からファンタジーへ行く系は
  そうした『現代との違い』を鮮明にする
  描き方をすると良いかもしれませんね


今日の辛口!

・特に無し!
  突っ込みたいところは
  特にありませんでした!
  次巻の動きに期待します~


以上、
過去かどうか確かめる?!
ファンタジー作品でした!


2014年12月14日日曜日

サムライブラッド2  8個星です!!

タイトル : サムライブラッド2 ~神花襲来~
賞種   : ―
出版   : HJ文庫
著者   : 松時ノ介
イラスト : 津雪


今日のインプレダクションはコレ!
時代劇風ファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!


水に流す

陰陽の研究施設がある
堺へとおもむくが、そこでは――
陰陽の時代劇風ファンタジー
なかなか面白かった
織田家を始め有名な苗字が
ずらりと出てきます
コンスタントに挟んだバトルと
どぎつくないゆるゆるとした
掛け合いで良いのでは
あとがきで織田家が幕府を開いたら
徳川家とどう違うかって話が
出てきて、
よく考えてるな~という感じもあります


今日の甘口!

・流れ
  織田家が天下をとり
  幕府を敷いた世界
  1巻で特別な陰陽術【天位五行】
  を使った男の娘は
  陰陽の研究所みたいな所に呼ばれる
  しかしそこでは事件を
  起こそうとしている輩がいる様子
  それに気付いた織田家の次期将軍は
  対抗しようと画策する・・・という流れ
・テイスト
  掛け合いとか2巻になって
  手慣れてきた感じがあります
  新しい場所で事件に巻き込まれ、
  新たな強敵が出てくる・・・という
  中で竜と花鳥の夫婦はどうなるのか・・・!
  全体的にバランスよくまとまっていると思いますよ~
・キャラ
  【竜】は盲目の男の娘
  物静かな感じだけど頑張り屋
  【花鳥】は剣術道場の跡取り娘
  竜を旦那として迎え当主とした
  【坂本 竜真】は土佐から来た男性
  割と雑な性格で身分証とかも紛失する
  【織田 信雪】は次期将軍
  影ながら花鳥や竜を支える
・歴史の『もしも』
  織田家が幕府を開いたら
  というところであとがきでは
  『流通』があげられています
  徳川は藩の力を抑制するため関所を強化し
  『流通』を抑えた
  でも楽市楽座や道路整備をやった織田家なら逆に
  この『流通』を強化しただろう
  ということです
  こういった『もしも』をよく考えている作者さんですね~
  徳川の支配体制って基本的に『下から這い上がれないように押さえつける』
  という感じではないでしょうか、参勤交代とかね
  この流れを継いだのが現代型の政治体制でしょうね
  金持ちだけを優遇して格差を広げ、
  権力者がいつまでも権力を維持できるように
  下から這い上がれないようにするんです
  多分織田家の幕府だったなら
  今のような鬱屈とした社会でなく
  もっと開けた社会になっていたでしょうね


今日の辛口!

・敵役
  敵役の動機が1巻と同じ
  というのはちょっとまずかったかも
  またか~ってなるしねw
  もうちょっと捻っても良かったのでは~


以上、
バランスよくまとまった?!
時代劇風ファンタジー作品でした!