2020年12月30日水曜日

ヒトごろし(上)  読みました!!

タイトル : ヒトごろし(上)

賞種   : -

出版   : 新潮文庫

著者   : 京極 夏彦

イラスト : -



今日のインプレダクションはコレ!

時代モノです!



ただの土方歳三だ


ただの薬売りと名乗る男、

それは土方歳三といい――

土方歳三に焦点を当てた時代モノ。

何とも言えない感じでした。

これだけの人斬りであればこんな性格をしていたのではないか、

という想像も可能と言えるかもしないし、

しかし現状の商品としてウケる傾向に沿って書いたようにも見えます。



今日の甘口!


・流れ

  土方歳三は人を殺したい衝動に囚われていた。

  馬鹿ではないが、

  幼少期に人斬りを見て以来、

  その時上がった鮮血に取りつかれた。

  侍ではない歳三は刀を持たない。

  しかし剣術道場との関わりからいずれ浪士集めの報せに乗ることになり――

・テイスト

  人の道を外れた者、

  として土方歳三を描いています。

・キャラ

  【土方歳三】

  感覚が明らかに周囲とズレている。

  何かにつけ人を殺したいと思ってしまう。

  【沖田総司】

  土方歳三と同じ種類の男。

  しかしこちらは殺しを愉しむ傾向あり。

  【近藤勇】

  結果を得るため黙々と努力する男。

  交渉事では役者として振る舞う。



今日の辛口!


・全体

  何だかんだ言いつつ、

  やはり総じて残るのは現代のウケに合わせたのかなという感触です。

  忠や義を説くキャラを配置してはそれにカウンターを入れる、

  その書き方はよくある捻くれ系を感じさせます。

  また新撰組が作られていく書き方も影を強調することで暗殺部隊風にしていて、

  忍者とか暗殺者がウケが良い中二や高二病を意識しているのかなと。

  まあ、わたしの目には1つの商品としてしか映りませんでした。



以上、

土方歳三、な?!

時代モノでした!


2020年12月20日日曜日

ギンレイの【必見ニュース】20201220

 最近のわたしが注目したニュースです!



■ライトノベル系


→『ファンタジア文庫 12月刊発売中
 (富士見書房)
 12/19に発売されました。

 わたしの注目作はなし。


 (ガガガ文庫)
 12/18に発売されました。

 わたしの注目作はなし。


 (GA文庫)
 12/15に発売されました。

 新人賞受賞作が刊行されています。


■社会

 (スタジオジブリ公式)
 今月もジブリの画像が提供されました。

 遂にナウシカまで!

 今月は以下が追加となりました。
 「風の谷のナウシカ」
 「天空の城ラピュタ」
 「おもひでぽろぽろ」
 「レッドタートル」
 「On Your Mark」

2020年12月13日日曜日

ギンレイの【必見ニュース】20201213

 最近のわたしが注目したニュースです!



■ライトノベル系


→『電撃文庫 12月刊発売中
 (電撃文庫)
 12/10に発売されました。

 『エンドブルー』は表紙の雰囲気良しですが入間 人間さん著ということで、何書いても捻くれ系になる人だからな~
 『グリモアレファレンス 図書委員は書庫迷宮に挑む』もちょっと気になります。


■社会

 (朝日新聞)
 図書館の業務を妨害した者に入館禁止措置をとったという記事です。

 岐阜県の図書館で閉架図書を閲覧請求を何度も出したり、
 必要のない貸し出しや返却の手続きを何度もしたりと嫌がらせのようなことをしていたとのこと。

 イタイ事件ですね・・・

2020年12月5日土曜日

賭博師は祈らない  9個星です!!

タイトル : 賭博師は祈らない

賞種   : 第23回電撃小説大賞・金賞

出版   : 電撃文庫

著者   : 周藤 蓮

イラスト : ニリツ



今日のインプレダクションはコレ!

歴史系ドラマ作品です!



評価は

★★★★★★★★★☆

9個星です!!



守ること破ること


賭博だけで生きてきた男が

父親代わりに――

退廃と活気の歴史系ドラマ。

なかなか面白かった。

この手のギャンブルモノは

イカサマを競い合う下品な展開に

なりがちなのですが、

本作ではなるべく確率の方へ

持っていこうという

ある種のストイックさがあったのが

良かったですね。

そしてこうした生き方をしてきた人でも

誰かに手を差し伸べる心を

持つことができると示せたのも

意味があるのではないでしょうか。



今日の甘口!


・流れ

  勝ちすぎないことで

  安全に賭博師を続けてきた男が

  思いがけず大勝ちしてしまった。

  店に目をつけられてはたまらないので

  この店に勝った分を全部還元させる

  ことを思案する。

  そこで高額な買い物をしてやればいいと思い立ち、

  奴隷を買ったのだった。

  やってきた少女は喋れないし文字も書けない。

  賭博師の男は少女に手を出すこともなく、

  メイドとして家に置くことにした・・・という流れ

・テイスト

  賭博場とそれに関わる人物に

  どんな人がいるか、

  という紹介を兼ねた感じの

  ストーリーと、

  娘を1から育てるみたいな

  中年オジサン向けの設定という

  2つの要素が主ですかね。

・キャラ

  【ラザルス】

  賭博師の男

  一生を淡々と賭博で過ごすつもり。

  どうでもいい、が口癖。

  でも良心を捨てきれない。

  【リーラ】

  奴隷の少女

  全てに怯え、諦めたように感情が乏しい。



今日の辛口!


・全体

  読み始めはちょっとキザったらしい文章だなと

  思いましたが、

  主人公を追っていくと

  まあそれに合わせたと思えばいいか

  という感じになったので

  大きなマイナスは無いです。



以上、

店に目をつけられてはたまらない、な?!

歴史系ドラマ作品でした!