2014年6月2日月曜日

飛べない蝶と空の鯱 ~たゆたう島の郵便箱~  9個星です!!

タイトル : 飛べない蝶と空の鯱 ~たゆたう島の郵便箱~
賞種   : ―
出版   : ガガガ文庫
著者   : 手島 史詞
イラスト : 鵜飼 沙樹


今日のインプレダクションはコレ!
ファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


吐くこたねえだろっ?

人の記憶を届ける郵便屋
次々襲われるような危ない
仕事を引き受けてしまい――
浮島で生活する世界のファンタジー
かなり良かった!
怪物『霧妖』から時に逃げ、時に戦う
というバトルは冒険心がくすぐられます
大型霧妖とのバトルは映画の
ワンシーンみたいでしたね
ストーリーの構造が『封書』
や郵便屋の役割にも掛かっている
のかなーと思うとそれもまた上手いなと
2ページ使ったイラストが
入っているのも良かったです


今日の甘口!

・流れ
  空の浮島で生活する世界
  その空には霧が湧いており、
  霧を燃料にした航空機『翼船』や
  軍船により島同士を渡ったりします
  この世界での郵便屋は
  人の記憶を手紙にして運ぶそうです
  主人公とヒロインの郵便屋『蝶と鯱』
  はきな臭い仕事を受け、
  無事お届けをする事ができるか・・・という流れ
・ストーリー良し!
  人の記憶を手紙にする『封書』
  これをお届けすることと
  人の思いを届けるということを
  かけている構図というのが良かったです
  あの人はこう思って生きてきたけど、実は・・・
  とかのすれ違いとか
  ストーリーが良いので
  幾つかお約束シーンあったけど
  これなら全然許せるレベルです!
・キャラ
  主人公【ウィル】が郵便屋をやる理由
  『空に底があるなら、見てみたい』
  こう言っていた女の子
  一緒に飛ぼうと約束したけど、
  その子とはもう会えない、
  あの時の約束がウィルの頭に残っていて・・・という事みたいです
  相棒であるヒロイン【ジェシカ】とは
  だいぶ良好な関係が築けているようです
  『ウィルは下手。加減が下手。絶望的に下手。犬猫にも劣る』
  『そこまで言うかなっ?』
  ええ、良好な関係が・・・w
・作りこみの上手さ
  ウィルとジェシカはわけあって
  二人一緒でないと飛べないようです
  通常は郵便屋は二隻で一組のようですが
  二人共一隻に搭乗してしまうため
  もう一隻がいません
  《通常よりも不利な中頑張る》
  《欠けた者同士で協力する》
  という構図を作っていますね
  こうした構図は他の順調にやっている
  ライバル達を後半見返すって形に
  持っていきやすいので、
  山場を作り易かったり
  共感を呼びやすかったりします


今日の辛口!

・安定
  全体的に高いレベルでよく纏まっていると思います
  何か突出したところがあれば、
  という気もするので惜しいところかな


以上、
そこまで言うかなっ? な?!
ファンタジー作品でした!


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