2014年6月14日土曜日

双星の捜査線  9個星です!!

タイトル : 双星の捜査線 ―さよならはバーボンで―
賞種   : 第19回電撃小説大賞・最終選考
出版   : 電撃文庫
著者   : 亜空雉虎
イラスト : アカバネ


今日のインプレダクションはコレ!
ポリスドラマ作品です!


評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!


誰かの犠牲の上

警察の特殊部隊の隊員にまで
被害者が出た連続殺人犯
犯人の居場所を突き止めるため
捜査に乗り出すが――
ファンタジー色控え目なポリスドラマ
かなりの満足でした!
充分に練り上げられたドラマが楽しめます
構図がガラリと変容を遂げるところや
組織の裏など、
一筋縄ではいかないところが見どころ
370ページ超えの大容量ですが
最後まで引き込まれました
次どんな作品を出すのか楽しみな作家です


今日の甘口!

・流れ
  大災害、三次大戦を経た世界
  脳に埋め込んだ〈ユニット〉で一定の
  異能じみた能力が使えるようになっています
  そうしたユニット絡みの犯罪も
  発生していて、
  警察官である【シンゴ】は一つの
  事件を追う事になります
  対象は猟奇的な殺人を繰り返し、
  特殊部隊C.S.Cの者まで
  やられてしまったようです
  相棒【マリィ】と共に捜査を進めていくが・・・という流れ
・読み応え
  これは世界観や設定、ストーリーに
  関しては物凄く力が入っていて
  読み応え充分です!
  途中で入れ替わる構図、
  警察という身に置きながらも
  組織の裏を知ってしまった絶望、
  そして迫られる選択・・・!
  物語を楽しみたい人にはオススメ
  でもこうした難しさが
  低年齢層にはウケが悪いかも
  これだけ描けるのであれば、
  メディアワークス文庫、更には一般文芸の
  道を考えた方が良いかもしれません
  投稿時はメディアワークス文庫を
  狙ったのかもしれませんけどね
・キャラ
  マリィは十歳そこそこという外見です
  まーここら辺はお約束
  みたいなもんですかねw
  主人公のシンゴは特殊部隊C.S.Cに
  入りたいと思いながらも試験に落ちた
  事で普通の警察官として過ごしています
  しかし過去に謎があったり、
  体にも謎があるようですね
・力作!
  世界観や設定の構築、
  更にストーリーの絡まり方など
  途方も無い労力によって
  作られているのが分かります!
  大容量370ページ超えです
  これは次回作までに相当かかりそうですね
  お手軽ご都合だと早ければ1~2ヶ月で
  刊行できるのでしょうが、
  これだけ力の入ったものは
  そんな簡単に描けませんからね
・気に入った言葉
  『私はこんなの認めたくない。しょうがないなんて言いたくない』


今日の辛口!

・文章のクセ
  ちょっと気になってしまった描写もあります
  『物語は、その港湾都市・アニバーサリーアースで進んでいく』
  といった記述です
  何だろう、プロット段階ではこんな感じの
  書き方もするかもしれないけど、
  私的には微妙に引っ掛かってしまいました
  文章のちょっとした所にも気持ちが
  行き届くようになるともっと良くなるのでは


以上、
大容量の力作、な?!
ポリスドラマ作品でした!


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