2015年5月6日水曜日

さいはての彼女  読みました!!

タイトル : さいはての彼女
賞種   : ―
出版   : 角川文庫
著者   : 原田 マハ
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
日常系作品です!


出会いと再生

ささくれだった心を
ほぐしていく短編集――
再生がテーマの日常系
凄く良かった!
コメディ調で始まり非常に
軽快な読み心地
山梨に住んでいるナギが北海道に来て
『おかえり』と言われるのが
凄く良いですね
さらりと進む中にほろりとくる
温かさがあり、
まさに再生の物語でした
再生の中でも脱ぎ去る描写が
余計なものを捨て去る描写とリンクし、
一体となっているような気がしました


今日の甘口!

・流れ
  浮気性の父のせいで
  グレたけどそこから一転、
  見返す思いで必死に生きて
  社長となり金持ちになった
  けれど自分もしょうもない男に引っ掛かり
  別れてからささくれ立った
  日々が続いた
  ついて来れなくなった部下が
  何人もまとめて退職願を出し、
  思い立って2泊3日の休暇をとる
  しかし秘書に手続きを任せたら、
  嫌がらせなのか沖縄旅行のハズが
  北海道行きになっていた
  仕方なく北海道女満別で
  ポンコツレンタカーに乗って
  旅を始める
  そこでバイクに乗った不思議な
  魅力を持つ女性と出会い、
  どうせ予定も無いからと
  一緒に旅をすることにした・・・という流れ

  ・・・他、短編集
・テイスト
  再生がテーマということで
  起点でとげとげしている心が
  徐々に解きほぐされていきます
  現代の行き詰った社会を
  感じた時、
  読んでみると良いかもしれません
・キャラ
  【鈴木 涼香】は女社長
  成功者で傍若無人系の性格
  キレ癖がある
  【ナギ】はバイクを愛する女性
  耳は聴こえなかったりするけど
  一見分からないくらい明るく積極的
  誰もが引き寄せられる

  ・・・他多数
・捨て去ること
  この作者さんがどう思って
  いるかは分かりませんが、
  脱ぎ去ること、捨て去ることは
  再生のキーだと思います
  最近耳にした一般の人が投稿する川柳で、
  『会社で社長やってたのに定年過ぎて辞めてみたら
  ただの人だったと気付いた』
  という内容を短く纏めたものが詠まれていました
  肩書を脱ぎ去り、捨て去った時に
  自分はただの人だったと気付きます
  これって大抵老後になってから気付くことです
  これに気付ければ肩書や金に
  執念を燃やす必要がなくなり、
  自己中心的な精神から
  他人を思い遣れる精神に成長すると思います
  ・・・と言うと誤解する人もいるかもしれませんが、
  重要なのは『心の中で肩書や余計なものを捨て去る』
  のであって若い内にリアルで
  肩書や余計なものを捨て去るという意味ではないです
  それだと暮らしていくのが
  大変になっちゃいますからね
  あくまで『心の中で』行って下さいね


今日の辛口!

・全体
  突っ込みたいところは
  特にありませんでした!
  この作家さんは
  今後も注目したいですね~


以上、
再生がテーマの?!
日常系作品でした!


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