2016年2月13日土曜日

断罪官のデタラメな使い魔  10個星です!!

タイトル : 断罪官のデタラメな使い魔
賞種   : 第9回HJ文庫大賞・銀賞
出版   : HJ文庫
著者   : 藤木わしろ
イラスト : 菊月


今日のインプレダクションはコレ!
異能ファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★★★★
10個星です!!


断罪の対象は

王国で切り裂きジャック
が現れたため犯人捜しを――
裁きの異能ファンタジー
非常に良かった!
魔法による事件に対処する
専門職の物語
前半は緩やかでしたが
後半の激動ぶりが大変
満足させてくれました
簡単ながら犯人捜しと
そこまでの道のりもしっかりと
作りこまれていたり、
その後の容赦の無い悲劇と
裁きの着陸の仕方も納得できました


今日の甘口!

・流れ
  魔法使いという存在は
  身体強化したりといった
  超常のことができる存在
  そして裁判官は特別な力を持ち
  魔法使いを【使い魔】として使役する
  とある裁判官と【使い魔】は
  連続殺人事件が発生している王国
  へ立ち寄る
  犯人は全く捕まらず【切り裂きジャック】
  と呼ばれているようだった
  これは魔法による事件だと判断し
  裁判官と【使い魔】は
  調査を始めるが・・・という流れ
・テイスト
  軽い感じで始まりつつ、
  犯人捜しとしてミステリ色が
  味わえる形となっています
  後半は事件の裏側に
  踏み込んでいく流れが
  非常に大きくうねりを作っていて
  最後まで楽しめると思いますよ
・キャラ
  【陸也】
  ぞんざいな言葉遣いの男性
  傲岸不遜な性格
  【緋澄】
  陸也の相棒の女の子
  自由気ままだが
  しれっとした物言いをする
・設定
  ここで出てくる『裁判官』
  には王様よりも強い特権が
  与えられています
  『裁判官は罪を犯してはいけないから殺人すら免除される』
  罪を犯してはいけない存在だから
  罪が「無かったこと」になる
  という説明なのですが
  この設定は新しいな~と思いました
  まあこれは言葉のマジックではありますが
  言葉のマジックを用いれば
  設定やセリフのバリエーションが
  かなり増やせそうですね
  (書き手の人にとっては収穫になるでしょう)
・構図
  本作は裁判官の属する組織が
  各国よりも上位にあり
  各国を裁くこともできるという所が
  注目に値します
  各国の権力者たちは
  自分たちでも逆らえない相手がいることに
  歯噛みをしているわけです
  本来的には不正を正すような組織が
  各国を見張っていれば平和になってほしい
  ところではありますが、
  現実的には馬鹿な権力者たちは
  正しいことよりも欲望を優先し
  本作のように「裁判官は目の上のたんこぶ」みたいな
  捉え方をするでしょう


今日の辛口!

・全体
  新人らしく力の入った作品
  でありながら
  新人らしくない高い完成度でしたw
  どっちなんだろうな
  という気もしますが
  次巻もしくは次作にも期待したいところです


以上、
魔法による事件、な?!
異能ファンタジー作品でした!


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