2015年4月16日木曜日

ドラゴンチーズ・グラタン2  10個星です!!

タイトル : ドラゴンチーズ・グラタン2 幻のレシピと救済の歌姫
賞種   : ―
出版   : このライトノベルがすごい! 文庫
著者   : 英 アタル
イラスト : 児玉 酉


今日のインプレダクションはコレ!
純ファンタジー作品です!


評価は
★★★★★★★★★★
10個星です!!


手を伸ばせ、その心に

異能が暴走する病が街を襲い、
薬を作成しそれを食い止めようとするが――
料理と医療の純ファンタジー
今回も最高だった!
中盤までは割と静かに進行しますが、
後半入ってから始まる
ヴィーディル食堂の人情味溢れる
アットホームなドラマが
じんわり温かく包みこんでくれます
ヒロインが同郷の友人の事や食堂の皆との
距離感に悩んでいる所へ
本当に親身になって言葉をかけてくれて、
食堂のみんなは血の繋がりが無くても
家族なんだなというのが
伝わってきました
1巻から継承しているキャラの優しさが
心に沁み入ります
この日常描写がすごい!
心のビタミンが補給できる一冊です


今日の甘口!

・流れ
  アトラも働き始めたヴィーティル食堂
  レミオと同じく失敗しながら
  優しい店の人達に囲まれて
  頑張っていく
  ある日、食堂の一人が
  異能を暴発させてしまったが、
  どうやら街では異能が暴発
  してしまう病気が流行しているらしい
  その対策を始めることになるが、
  街で買い出しをしていると
  アトラの知り合いを見かけ、
  その知り合いが普通でない
  状態になっていて・・・という流れ
・テイスト
  今回は異能暴発の病気の蔓延
  という事で、1巻の時のキャッチー
  な始まりではなく
  シリアステイストで進行します
  しかし上質な日常描写は健在で
  入っていきやすいでしょう
  料理関係の描写もレベルアップしていて
  食べたくなるかもしれませんよ!
・キャラ
  【レミオ】は主人公少年
  素直で一生懸命な性格だけど、
  不器用でなかなかうまくいかない
  【アトラ】はヒロイン
  こちらも頑張り屋さんだけど
  早とちりしたり残念なことが多い
  【チェノ】はヴィーディル食堂の店主
  下町っぽい勢いのある口調だけど
  気前が良く面倒見も良い
  【ミリー】は食堂の店員
  主にホール担当の女性
  チェノから重い重いと言われているが
  ちょっと重いだけだと弁明している
  包容力のあるお姉さん
  【コーガ】も食堂の店員
  忍者みたいな感じで口数が少ない
  でもここぞという時頼りになる
  みんなの調整役
・日常描写
  正直途中までは『今回はそれなりに面白い』
  の評価かなーと思ってたんですけど、
  後半のドラマで一気にやられました!
  この作家さんは日常系の描写が
  完全に突出してるねホント
  『本当はバトルが描きたかった、
   日常描写はむしろあまり考えないで描いてる』
  って記述を見かけたんですけど、
  それって要は天才なわけじゃないですかw
  こんなに人の温かさが伝わる
  描写がどーしてさらっとできるんだか・・・
  このラノ文庫は様子が変わってきて
  しまったので、
  いずれ別レーベルで再デビューして
  ほしいですね~
  マジでこの才能を埋もれさせてしまうのは
  もったいないですよ!
・気に入った言葉
  『キミが無理をして、抱え込んで・・・
   頼ってくれないのを悲しいと思っている人達がいるはず』
  ・・・頑張っているとき、
  ついこうなってしまう事がありますね
・気に入った言葉2
  『立ち止まっていい、引き返したっていい・・・
   でも諦めないこと。諦めないで言葉を注ぎ続けなさい』


今日の辛口!

・残念系の描写
  ヒロインは長くソロで生きて
  きたので敬語が慣れない、
  でも主人公と同じ食堂で働く
  事になったから敬語も覚えなきゃって
  なってます
  慣れない敬語を使おうとして失敗
  するサマは可愛いんだけど、
  乱発してしまうのはもったいないね
  たまに間違えて赤面、という
  方が良かったかも


以上、
温かい食堂のみんなが迎えてくれる?!
純ファンタジー作品でした!


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