2015年6月19日金曜日

峠うどん物語(上)  読みました!!

タイトル : 峠うどん物語(上)
賞種   : ―
出版   : 講談社
著者   : 重松 清
イラスト : ―


今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
日常系作品です!


微妙な立ち位置から

斎場の前に建つうどん屋【峠うどん】
そこに訪れるのは――
距離のある死を描いた日常系
かなり良かった!
斎場前で営業するうどん屋で
うどんとお酒を出しながら
そこにやってくる様々なお客を
しめやかに迎えるというもの
いや迎えるというより送り出しているのかな、
という店舗の立場の
特殊性も垣間見えます
これは死の外周のそのまた外周、
といった距離感から
死の方向を見つめたり
周囲を見回してみたりする雰囲気が
じんわりと出ています
心に染み入るうどんつゆの一冊


今日の甘口!

・流れ
  斎場前で営業するうどん屋があった
  そこの孫娘は中学生で、
  たびたびうどん屋の手伝いに
  行っていた
  お客は斎場へ行く前や
  そこから出てきた人達なので
  様々な顔をしている
  そんなある日、
  父の学生時代の知り合いが
  亡くなったという話がきて
  うどん屋に父が来ることになった
  その日は更に、
  少女のクラスメイトも遠い親戚に
  不幸があってうどん屋に
  来ることになった・・・という流れ
・テイスト
  うどん屋に訪れる人達は
  斎場で食事やお酒を口にする
  ほど亡くなった人と親しい間柄でもない
  という微妙な立場の人達
  でもちょっと呑まないと
  やっていられないような気持ちであるという
  そんな微妙に距離のある立場の
  人達がどんな振る舞いをするのか、
  そんな『ありそうでなかなか見かけないような』
  情景を提供してくれます
・キャラ
  【淑子】
  中学生の少女
  普段はおとなしいけど
  時折突っ走ることがある
  【おじいちゃん】
  無口な職人気質
  うどんの寸胴を見守る姿がしっくりくる
  【おばあちゃん】
  ちゃきちゃきしてて
  時折突っ走ることがある(これを淑子が受け継いでいる)
・表現
  少女の視点を用いて
  大人の表に出している言動と
  心の中の微妙な状態を
  ほのかに表現するという手法で
  柔らかい温かさがありました


今日の辛口!

・特になし!
  突っ込みたいところは
  特にありませんでした!
  下巻の方も楽しみです


以上、
うどん屋で繰り広げられる?!
日常系作品でした!


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