2015年2月3日火曜日

《番外編》安易な『自己責任論』に流されないために

■ 序章

人質事件については、
恐らく知らない人はそうそういないと思います

そして、
『危険地域と分かってて行ったんだから自己責任』
というような趣旨を
声高に主張する人達がいます

まあ当サイトを見ている人の中で
こういった論説に簡単に流されてしまう人は
いないとは思いますが・・・
(実は当サイト、始めた当初よりじわじわ閲覧数増えてたりするんです
 自分でも意外ですが、当サイトは割と大人向けなので
 大人な人もけっこういるもんだなぁと思ってたりw
 まあ、大人な人なら簡単に流されないだろうな、とw)


■ 一章

で、流されないように絶対に注意しないといけない点は
極めてシンプルです

この人質事件が抱える問題は一つではない

ここだけ注意しましょう、ということですね

ネット上で書き込みが乱舞している『自己責任論』は
それだけで話を終わりにしようとしている
『思考停止』に他なりません!

話がそれだけで終わりなはずがないのです!

確かに後藤氏は映像で自己責任であり、
何かがあったとしてもシリアの人たちを恨まないで下さい
というような言葉を残していたと思いますし、
本人にも覚悟があってのことだったでしょう
それこそ、
万一の事態というのは過去
紛争地域の取材で銃弾に倒れた人だっています
(まあそれでも、感情としては金払って
 解放されるならそれで良かったのではないかという感じです
 公務員の給料アップをとりやめにしたり
 議員のボーナスをなしにしたり
 特殊法人の不要なものを潰したりすれば余裕で払えたと思います)

でも、今回の件は、
問題はそこだけではありませんよね



■ 二章

もう一つの問題として、外交により敵対(とみなされた)
という事実があります

我が国のトップが『イスラム国と戦う国々へ援助』と述べたことに対し、
イスラム国ははっきり敵対とみなしてきたわけです
(その他にも『撲滅』とかダビデの星の前で会見とか
 いたずらに刺激するようなことばかり・・・)

イスラム国側の要求額も援助額と同額、
もうどこからどう見ても、
この外交が引き起こした結果でしかありません
(援助の良し悪しはけっきょく別問題なんですね)

ここについて、
どこを探しても
論理的な反論をしている人を
見たことはないでしょう?
TVに出ていた専門家(笑)も
これを政府の責任とするのは『言いがかり』とか『揚げ足とり』
といった感情的な言葉でしか
表せていませんでした

つまりは、
完膚なきまでに論理に隙が無いということです!



■ 三章

私はイスラム国を支持しませんし
殺害という非道な行為には厳しく非難する気持ちでいっぱいですが、
この外交については完全に失敗ですね
だってこのせいで
私たちの命まで危険にさらされたわけですから!

イスラム国からのメッセージは
日本の政府と そ の 国 民 へ となっています
分かりますか?
全然関係ない、私たちまで、対象にされてしまっているんですよ?
国のトップが国民の意見も聞かず勝手にやったことで、
国民まで危険にさらされることになってしまったのです!

しかも後藤氏が殺害されてしまった後の
ウツクシイ我が国のトップの
軽率な言葉『罪を償わせる』
・・・どこまでアリエナイのこの国のトップは?
その一言一言が国民をどれだけ危険にさらすことに
なると思ってんの?
後で『こういうつもりだった』なんて弁明しても遅いんだよ!

もうね、『とある飛空士への追憶』で
出てきた皇子のごとくとんでもないレベルの低さです!
福島原発をアンダーザコントールとか言った
時も世界に恥をさらしましたが、
今回はそれ以上です!



■ 終章

このように、最低でも
『危険地域での万一の事態』だけでなく
『外交問題』
というものがあるのです
本当はもっと沢山問題があるのですが、
簡略化するとこの2つですね

にも関わらず、
『自己責任論』は『危険地域での万一の事態』
しか見ていません
そんな思考停止な論説に流されないよう
くれぐれもご注意を!

私たち国民は聖戦というものには
一切関わらない、
単に国のトップが暴走して変なことを口走ってるだけ
ということを忘れないようにしましょう!


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