2019年9月22日日曜日

コンビニ人間  読みました!!

タイトル : コンビニ人間
賞種   : 第155回芥川賞
出版   : 文春文庫
著者   : 村田 沙耶香
イラスト : -


今日のインプレダクションはコレ!
ちょっとズレた日常系作品です!


生きるとは

コンビニのバイトを続けているうちに
30歳を過ぎてしまった女性は――
コンビニのために生きる日常系。
それなりに良かった。
読む人によって分かれそうだけど、
わたしにとってはホラー。
見る角度をあっち側こっち側と替えてみよう
と思わせる立体構造になっているのが
良かったですね。
その後のことをショートストーリー
で書くとどうなるんだろうかと
ちょっとした興味があります。


今日の甘口!

・流れ
  皆にとっての普通が分からず
  ぶっ飛んだ行動をしてしまう子だった女性は、
  親が代わりに謝りに行くのを見ているうちに
  自分から何かをするのをやめた。
  周囲の輪に入るために周囲に合わせ、
  必要以上のことはしなくなった。
  大学生の時始めたコンビニのアルバイトは
  全てがマニュアル化されていて
  性に合っていた。
  しかし学生でなくなっても来る日も来る日も
  バイトを続けているうちに
  30歳も過ぎていて、
  地元の友達から変な目で見られるようになっていて・・・という流れ
・テイスト
  30歳過ぎて就職もせず結婚もせず、
  という主人公の女性は、
  地元の友達からすれば
  理解できない存在です。
  でも主人公女性からすれば
  地元の友達が結婚して子供の話を
  していることの方が理解できない、
  そういうズレが表現されています。
・キャラ
  【古倉恵子】
  主人公女性。
  日々コンビニのために生きる。
  自分で考えると突飛なことしか思いつかないため
  常に指示を欲している。
・どちらが機械的か?
  常に指示された通りに生きるのは
  機械的に見えますが、
  就職して結婚して出産して・・・
  という漠然とした普通の通りに生きるのも
  何だか機械的じゃないか、
  という風に見えるところが
  まさに文学だなという感じでした。
  まあ、これくらいの論評は
  文学界の評論家が
  山のように出してるんでしょうけどw
  『人間』というものにアプローチしているので
  読んでいて文学の世界を感じられましたね。


今日の辛口!

・全体
  確かに文学だしその表現は巧みなんですけど、
  もし自分が選考委員だったらと思うと
  う~・・・ん、ちょっと選出は見送ったかなあという印象です。
  キャラクターの味付けが文学というには致命的なマイナス点で、
  一般文芸が悪い意味でライトノベル化してきている
  という風に感じてしまいました。
  ライトノベルの良い所を吸収してくれるなら良いんですけどねぇ・・・


以上、
理解されない存在、な?!
ちょっとズレた日常系作品でした!


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