賞種 : 第21回スニーカー大賞・特別賞
出版 : 角川スニーカー文庫
著者 : 霜月セイ
イラスト : 七和禮
今日のインプレダクションはコレ!
異能ファンタジー作品です!
評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!
自分のために
祓魔師とそのアシスタントは
とある相談を受け付けて――
ドSな異能ファンタジー
かなり良かった!
最初は主従関係という設定を
こねまわすだけか・・・と思っていたら、
後に行くにつれてどんどん
面白くなっていきました
悪魔の囁きという表現が
巧みに使われており、
いじめという現象も絡めて
人間をよく浮かび上がらせることが
できていたと思います
今日の甘口!
・流れ
鬼畜な少女祓魔師と
そのアシスタント男性は
女子高生から相談を受ける。
とある少年の死に関係している
子供たちが次々負傷し
病院に運び込まれるという
事件が発生していた。
とある少年がいじめを受けていた
ということだが、
それはいじめの復讐なのかどうか・・・という流れ
・テイスト
祓魔師のドSっぷりは
壊れていると言って良いでしょうw
自主規制という文言が
度々飛び交います
異能としては幽霊も悪魔も
扱うって感じですね
・キャラ
【弘青】
主人公男子
アシスタントでありパシリとして使われる
普通系の性格
【蒼音】
祓魔師少女
鬼畜系で常に激しい罵詈雑言が飛び出てくる
【円堂】
死亡した少年
幽霊として登場するが、
嘆いているだけで危害を加えてくる素振りはない
・人ならざる第三者を使う
ここで出てくる悪魔の囁きに
注目しました
悪魔の囁きというと
人を唆すというイメージばかりが先行しますが、
実は人の内面や本音、痛いところを突くのには
ちょうど良い存在であると感じました
ここでポイントなのは、
そうして人の内側を抉る言葉を投げかけるのが
人ならざる者である、ということです
例えば友人やクラスメイトに同じことを言われると
多くの人は対抗心(見下されたとか)に
囚われてしまうでしょう
しかし悪魔に言われているなら
同じ言葉でも受け止め方が変わってくるのです
こうした手法は割と一般文芸で
用いられていたりしますので
書き手の人は頭に入れておいて損は無いですね~
今日の辛口!
・全体
いじめについてよく言及しているし
あとがきでも触れているので、
虚構と現実のミックスが
よくできていると思いました
ちょっと惜しいところもあります
セリフの中に「読者が~」「ページが~」と
「今読書している」ことを意識させるようなネタを入れるのは
個人的にはやめた方が
良いんじゃないのかなーと思います
以上、
ドS、な?!
異能ファンタジー作品でした!
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