タイトル : 解夏
賞種 : ―
出版 : 幻冬舎文庫
著者 : さだまさし
イラスト : ―
今日のインプレダクションは一般文芸のコレ!
日常系作品です!
その時どうするか
迫り来る失明という危機
しかし逃れられないから――
短編集の日常系
かなり良かった!
シーンの開始と切り替わりの仕方は
まさにテレビドラマのようでした
人生には期限というものがないけど、
見えない期限はどうしても存在する
この中では見えなくなる期限という
不確かな、それでいていずれ訪れる
ものに恐れながら向き合っていきます
眼の寿命の終わりか、
それとも苦しみの終わりか、
捉え方によって気持ちが大きく変わる
というのが印象的ですね
辛い何かと向き合う時、
色んな人の話が助けになるであろう
ということと一人で抱え込まない方が良い
ということを感じました
今日の甘口!
・流れ
小学校教師の青年に、
ある日発作が起きた
友達の医者に診てもらうと、
自分が病に冒されていることを知る
徐々に失明に向かって行く
ベーチェット病というものだった
青年は教師を辞め、
婚約者との関係も白紙にし、
故郷の長崎へと帰った
墓参りしたり、友と釣りをしたりしていると
元婚約者が長崎まで追いかけてきた
それから二人で色々な場所に行き、
眼の寿命まで多くのものを焼き付けていく・・・という流れ
・・・ほか、短編集
・テイスト
失明がゴールというのを提示
されると、
やはり物悲しさがありますね
そしてそれへの向き合い方や
気持ちの不安定な揺らぎ、
この状態になって逆に見えてくる
色々なもの・・・などが描かれています
・キャラ
【隆之】は青年
ベーチェット病にかかり
徐々に視界を失っていっている
普通系の性格
【陽子】は元婚約者
いきなり婚約破棄されたけど
隆之が気を遣っているのを知り
支えるために追いかけてきた
気丈で支えてくれる性格
・・・ほか、多数
・用いる
何かしら考えさせられるような
状況に登場人物が立った時、
仏教を用いて説明したりするのが
印象的でした
これは仏教に感銘を受けたからなのか
はたまた自分で考え付いたという運びより
誰かの言葉として提示した方が
受け容れられやすいと
作者が思っているからなのか・・・
実際、実生活においては
『誰々がこう言っている』と
言った方が説得力があるケースって
多いですよね
逆に、自分でその考えに至ったこととかは
ちゃんと聞いてもらえなかったりします
わたしは自分で人を観察して思いついたこととか
話すと、『それは誰に教わったの?』と
訊かれたりするんですよね
自分の頭で考えるってこと自体が
そもそも我が国ではポピュラーでないだけなのか・・・
今日の辛口!
・特に無し!
突っ込みたいところは
特にありませんでした!
テレビやラジオによく出演している人が
描いた作品というのは
何だか不思議な感じですね~
以上、
逆に色々なものが見えてくる、な?!
日常系作品でした!
タイトル : 隠岐島千景の大いなる野望 高校生たちが銀行を作り、学校を買収するようです。
賞種 : ―
出版 : ダッシュエックス文庫
著者 : 須崎正太郎
イラスト : 一葉モカ
今日のインプレダクションはコレ!
ドタバタコメディ作品です!
評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!
みんなを笑顔にする
学校での事実上の退学処分に
買収という形で対抗を――
金融業のドタバタコメディ
割と面白かった!
ネット銀行を学生が起業する
ということでどんなもんだろうと
思って読みましたが、
架空とベース知識の按配が巧くて
気持ち良く読むことができました
大金とハッタリというのは
ある種ポーカー的な勝負が
描けるのですね
どんなにお金にまみれても
最終的に人の笑顔のために動ける
キャラが描かれていたのも良かったです
今日の甘口!
・流れ
特待生として学校生活を
送る日々を過ごす三人組
授業料免除の代わりに
勉強は頑張らなければいけないが
貧乏人には切実な特権だ
しかし進級と同時に
物置を改装したという劣悪な
教室をあてがわれてしまう
それは学校の経営母体である
大企業の娘の仕業だった
娘は権力をかさに横暴を働き、
学校に君臨するために来たという
三人組はそんな娘と喧嘩をし、
本当に権力で停学処分に
されてしまった
三人組の内の一人は
元御曹司だが両親の死後転落し、
学費免除を失うのは痛い
ということで途方に暮れる
そこにとある女の子が現れて・・・という流れ
・テイスト
基本はドタバタコメディなので
難しいお話ではないです
作者が銀行の経験アリということで
その知識を活かしており
起業の土台はしっかりしながら
表面的にはそこもライトに描かれております
イベントもヒロインの辛い過去エピと
そこからの解放ということが
企業の成功に繋がっていくので
核の部分は王道的で安定していますよ
・キャラ
【光一】は主人公少年
普通系だけど割と困っている人がいたら
放っておけない良い奴でもある
【千景】はヒロイン
ネット銀行の設立から運営まで
殆どをカバーできる逸材
起伏が乏しい系の性格
・ラストバトル
ラストバトルはお金を使った
心理戦なのですが、
これってヤバイんじゃないの?w
みたいな手法で資金を水増ししてて
苦笑してしまいました
いやこちらは知識無いんで
何も問題無いのかもしれませんが・・・
そこはかとなくグレーゾーン
な感じでしたw
今日の辛口!
・題名
題名というか副題が
クズがただただ活躍しそうな
臭いをさせていたのが
ちょっと心配でしたw
でも中身は割と根が良い奴が
活躍するので、
題名はもうちょっとマジメにしても
良かったんじゃないかな~
以上、
学校買収、な?!
ドタバタコメディ作品でした!
タイトル : フレイム王国興亡記 1
賞種 : ―
出版 : オーバーラップ文庫
著者 : 疎陀 陽
イラスト : ゆーげん
今日のインプレダクションはコレ!
異世界召喚モノです!
評価は
★★★★★☆☆☆☆☆
5個星です!!
ババを引く
異世界召喚をされたけど
特にすることもなくて――
銀行員の異世界召喚
厳しいかな
これはどうしても合わなかったです
自己承認欲求の塊を
文章にしたみたいで
『仲良しクラブをしているんじゃない(キリッ)』
とか読んでいて非常に虚しくなりました・・・
何だか異世界というものを
自分でも活躍できるための装置として
後ろ向きな構築をしているような気がします
一見謙虚そうな青年がやたらと
挑発的な言葉で周囲にダメ出しを
するのはかなり違和感がありました
言葉で他人を打ち負かすシーンに
暗い爽快感を得るというところでしょうか
どうせなら異世界でない方で
チャレンジしてみては、と思いました
今日の甘口!
・流れ
とある何の特徴も無い青年が
異世界に召喚された
でも魔王を倒す必要もなく
何となく呼んでみただけだった
そこで、王都から離れた
領地に住まわせてもらうことになる
そこの領地は女王の姉が
治める領地で、
辺境な上に
観光資源も無く借金を抱えていた
そこで青年が領地の経営に
ダメ出しを始め・・・という流れ
・テイスト
用語をちょいちょい出すことによって
分かってる風を出していますので
読んだら自分も分かったつもりに
なれる・・・かも?
うーん・・・何と言うか、
社畜をやっているけど今の自分のままで
成功体験をしたい! な人なら良いかも?
・キャラ
【松代 浩太】銀行員の青年
普通系で謙虚?
【リズ】は女王
普通系で王らしくない性格
【ロッテ】は宰相
割とタヌキな性格
【エミリ】はリズの姉
頑張りやだけど結果が出ない
誇りはあるけど変化をいとわない性格
今日の辛口!
・前提
まあ、普通の人が経営等で
成功するようなストーリーというのは、
嘘でも良いから成功体験がしたい
という願望を満たすのが目的なんですかね
我が国には経済を教える学部もあるし
経営を教える学部もあるし、
経済の本も経営の本も
山ほど出版されているし、
エコノミストも溢れております
そんな素晴らしい我が国で培った
経済論を持って
成功しようというものですが、
では、現在の経済論が正しいなら
何故我が国の経済は沈んだりするのでしょうねえ?w
以上、
辺境の財政を建て直す?!
異世界召喚モノでした!
はい、
題名の通りですが
『ザ・ブレイカー(電撃文庫)』の
わたしのレビューが採用されたっぽいです!
本日発売の【電撃文庫MAGAZINE】に
恐らく掲載されております!
書店でちょっと確認してみようかな~
と思ったけど、
袋とじアリの雑誌のようで
がっちり紐で守られておりましたw
さすがに自分のレビューを確認
するためだけに購入するのは
主旨が違うよなぁということで断念です
たぶん、どこかに小さく
わたしのレビューが掲載されていると思います!w
購入された方がいたら
チェックしてみて下さいw
■ザ・ブレイカーについて
『ザ・ブレイカー』は
わたしが10個星を付けた
サスペンス系の良作ラノベで、
ハラハラドキドキで最後まで
熱中できた作品です
無茶苦茶な出題をする犯人、
学校の占拠やタイムリミットなど
映画を観ている気分で
読んだ記憶があります
オススメですよ!
まだ1巻しか読んでいませんが、
続巻も追っていきたいところですね~
タイトル : セントレイン戦記 1 ~七戦姫と禁忌の魔剣士~
賞種 : ―
出版 : オーバーラップ文庫
著者 : 森田 季節
イラスト : nauribon
今日のインプレダクションはコレ!
ファンタジー戦記作品です!
評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!
ちょうどいい組み合わせ
乱れてきた王国
領主同士の争いに巻き込まれ――
辺境領主のファンタジー戦記
けっこう良かった
戦記と異能ファンタジーを
カクテルにした感じですね
難しさは少なめにし、
その分他の国の動静や
主人公のバトルなどに充てています
じっくりどっしり腰を据えて
描いているのでなかなかの読み応えですね
主人公の明と暗を分けて
異能を鍵とする設定とか
暗の方でサービスシーンを
描くところとか設定の使い方が
巧いと思いました
今日の甘口!
・流れ
王国が傾いてきて
内部の領主同士が勢力を広げ
やがて王朝の打倒も
成されるのでは、という
政情不安の状態
しかし北方辺境の領主は
そんな中領主同士の争いに
呑まれない平和を築いていた
だがそこに第一王女が逃げ込んで
きたことで事情が変わる
王女からは一緒に挙兵してくれと頼まれるし
周辺の領主からは従うか
滅ぼされるか選べと通告が来るし
更に王女を狙った刺客も来るし
さてどうしようか・・・という流れ
・テイスト
主人公の左腕に包帯!
この異能臭が好きだという
人はこの機会に読んで
みてもいいかも?w
ただ異能はほんのりしているので
ガチの異能を求めるなら
ちょっと違うかな
戦記としても軍師系とは
また違いますので
そういう意味だと純粋なファンタジー
だと思っていいかもしれませんね
・キャラ
【ジルス】は主人公青年
北方の領主
目線を下げて積極的に
町と関わろうとする名領主
しれっとしてるけど努力を人に見せない性格
【クランベル】はヒロイン
第一王女
使命感が強くこのままでは王朝が
だめだから刷新しようと思っている
お堅い性格
・気に入った言葉
『自分の命をかけるのは楽だけど
命を預けられるのは大変だな』
今日の辛口!
・戦術・バトルシーン
戦術やバトルシーンが
もうちょっと良ければ・・・
といっても今のままでも
充分楽しめますからね
今後どうなるか楽しみな一冊です!
以上、
領主たちの勢力争いな?!
ファンタジー戦記作品でした!
タイトル : ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち
賞種 : ―
出版 : メディアワークス文庫
著者 : 三上 延
イラスト : ―
今日のインプレダクションはコレ!
ミステリ作品です!
評価は
★★★★★★★★☆☆
8個星です!!
約束
祖母の遺品の本を
古書堂に持っていったら――
ライトなミステリ
それなりに面白かった
割と静かな書き口で
派手な推理を披露するものではなく、
古書に残された僅かなヒントを基に
それにまつわるエピソードを
探っていくような感じです
主人公の行動基準が
何よりも栞子をモノにしたい
というところがまあ素直というか、
『ただか本』と言っちゃった時には
うわあという感じでした
今日の甘口!
・流れ
祖母が亡くなり、
遺品が整理される
遺品には大量の本があったが、
その中に漱石全集があった
とりあえずその価値を確かめに
ビブリア古書堂に行ってみる
すると店長は入院中ということで
病院に行って価値を見てもらうことに
しかし、病院で本を見てもらうと
意外なことが発覚した
全集の中で八巻だけ入手経路が
違うのではないかというのだ
店長の女性は鋭い洞察力で
その謎に迫っていく・・・という流れ
・テイスト
店長の所に情報を持って行くと
その謎を解いてくれる、
といった形式ですね
で、主人公は店長の所に
行く用事ができると会いにいく口実が
できるから喜ぶ、みたいな
恋愛要素もあります
・キャラ
【五浦 大輔】は主人公青年
背が高くいかつい顔
普通系の性格
【篠川 栞子】はビブリア古書堂店主
普段はおどおど系だけど、
本のことになると活き活きする性格
今日の辛口!
・期待感
ドラマ化されて凄い売れ行き
だったからその分
かなり期待していたんだけど・・・
ちょっと心の中で
ハードル上げすぎたかなw
やっぱり売れ行きっていうのは
知名度が重要なファクターなんだなと
感じましたw
以上、
店長のところに通う?!
ミステリ作品でした!
タイトル : レトリカ・クロニクル 嘘つき話術士と狐の師匠
賞種 : 第21回電撃小説大賞・銀賞
出版 : メディアワークス文庫
著者 : 森日向
イラスト : ―
今日のインプレダクションはコレ!
ファンタジー作品です!
評価は
★★★★★★★★★☆
9個星です!!
言葉とは裏腹に
話術で獣人族の抱える対立を
解決することになって――
話術を駆使するファンタジー
かなり良かった!
話術が中心のものだと
他人を言い負かしてやったという
仄暗い優越感を得るだけのものが
大半なのですが、
本作では相手を黙らせるため
だけにする『答えられなそうな質問』
というような
本質的なところも
記述されていたのが良かったですね
また、話術というか詭弁を前面に
押し出しながらその裏では
人として大切なモノの大事さを
描いている気もしました
やはりどこまで行っても
人としての根っこの部分こそが
一番大事なのでしょう
今日の甘口!
・流れ
とある青年は話術を操り
商売でちょいちょい騙しながら
稼いでいた
そんなある日、青年が働く店に
問題を抱えた少女が現れる
少女は狼人間の若き族長で、
他の部族との対立だけでなく
自分の部族内でも対立を
抱えているらしい
そこで対立を解決させるために
青年が雇われることになった・・・という流れ
・テイスト
話術が中心ということで
その攻防を解説も交えながら
進めていきます
バトルじゃないお話が好き
という人にはオススメですよ!
・キャラ
【シン】は話術士の青年
騙しを生業としているけど、
割と騙して良い相手や事柄を
選ぶ性格?
【レア】は狼人間の若き族長
素直な性格の娘
今日の辛口!
・議論とは
『議論』という言葉には
若干の違和感を覚えました
相手を打ち負かす目的や
私欲の達成のためだけに臨むのは
果たして議論か?
舌戦の感覚ですからねぇ
以上、
話術の攻防の?!
ファンタジー作品でした!